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虫歯・根管治療 |

根管治療とは?歯の根の治療が必要になる理由と、治療の流れ

「神経を抜かなければならない」と歯科医師に言われたとき、多くの人は不安を感じる。痛そう、時間がかかりそう、何をされるかわからない——。根管治療について、治療を担当する立場から説明したい。

根管治療が必要になる理由

歯の内部には「歯髄」と呼ばれる組織があり、神経や血管が通っている。虫歯が深く進行して歯髄まで細菌が到達すると、歯髄に炎症が起きる。これが「歯髄炎」だ。

歯髄炎になると激しい痛みが生じる。この痛みを取り除き、歯を残すために行う治療が根管治療だ。「神経を抜く」という表現は俗称で、正確には感染した歯髄を除去して根管内を清潔にする治療を指す。

根管治療の流れ

1. 麻酔

まず局所麻酔をかける。炎症が強い状態では麻酔が効きにくいことがあるが、適切に処置すれば治療中の痛みはほぼない。

2. 歯髄の除去

歯に穴を開け、感染した歯髄をリーマーやファイルという細い器具で取り除く。

3. 根管の清掃・拡大

根管内の細菌と感染組織を除去し、薬液で洗浄する。根管の形状は人によって複雑で、ここに治療の精度が大きく関わってくる。マイクロスコープを使用するクリニックでは、肉眼では見えない部分まで確認しながら処置できる。

4. 根管の充填

清潔になった根管に、ガッタパーチャという充填材を詰めて密封する。

5. 被せ物(クラウン)の装着

根管治療後の歯は脆くなっているため、クラウン(被せ物)で保護する。

治療期間はどのくらいかかる?

根管治療は1回では終わらないことが多い。歯の状態にもよるが、一般的に3〜5回程度の通院が必要だ。1回あたりの治療時間は30分〜1時間程度。

「なぜ1回で終わらないのか」という質問をよく受ける。根管内の感染が完全に取り除けているかどうかを確認しながら進める必要があること、また根管の形状が複雑な場合は数回に分けて清掃する方が確実なためだ。

再発しやすい治療でもある

根管治療は、歯科治療の中でも再発率が高い部類に入る。理由は根管内に細菌が残ってしまうことが多いからだ。

一度根管治療をした歯が再び感染した場合、「再根管治療」が必要になる。再根管治療は初回より難易度が上がる。

再発を防ぐために重要なのが、治療の精度だ。マイクロスコープを使用することで、根管の隅々まで確認しながら処置できる。また、ラバーダム(口腔内への唾液・細菌の混入を防ぐ隔離シート)の使用も再発防止に有効だ。

クリニックを選ぶ際には、マイクロスコープの有無やラバーダムの使用方針を確認することをすすめる。

治療後の痛みについて

治療後、数日間は痛みや違和感が続くことがある。これは治療による一時的な刺激反応で、通常は数日で落ち着く。痛みが強い場合や1週間以上続く場合は、担当の歯科医師に相談してほしい。

まとめ

  • 根管治療は感染した歯髄を除去し、歯を残すための治療
  • 麻酔をかけるため、治療中の痛みはほぼない
  • 通院回数は3〜5回程度が目安
  • 再発防止にはマイクロスコープやラバーダムの使用が有効
  • 治療後数日の痛み・違和感は正常な反応

「神経を抜く」と聞くと怖く感じるかもしれないが、適切な処置を受ければ歯を長く使い続けることができる治療だ。気になることは遠慮なく担当の先生に聞いてほしい。